メニュー

私見ながら・・・労使関係に思うこと。 (H15.12月号) | 西村社会保険労務士事務所|なにわ式賃金研究所

インフォメーション(過去のメルマガ)

平成16年以前のメルマガ

私見ながら・・・労使関係に思うこと。 (H15.12月号)

私見ながら・・・労使関係に思うこと。 (H15.12月号)

ご存知のように日本国内の私人間の契約関係を規定した法律は民法です。
そこでは契約とは対等に成立するのが原則です。雇用契約も契約行為の一種ですから、
原則は対等なのです。しかし一方で労働基準法などの特別法により、労働者は保護されています。この考え方は民法の対等原則を貫くと、強い経営者に対して弱い立場の労働者が搾取されるとか、
意に反して労働を強制されるとかいった考え方が根本にあるからです。

 そこで私見です。果たして今の日本、経営者(特に中小企業)は本当に労働者よりも強いのでしょうか。例えば雇用契約において使用者は労働者をルールなく勝手に解雇することはできないことになっています。しかし労働者が今まで企業が使った求人、教育コストを省みず、引継ぎもしないで勝手に退職してもなんら法的に問われません。使用者は民事上の損害賠償請求をするしかないのですが、それは現実的ではありません。結局、使用者も泣き寝入りしている様のなんと多い事か。

 これも私見です。最近サービス残業の摘発が多発しています。確かに経営者の方に問題がある場合も多いのですが、一方で従業員の勝手残業という問題もあります。特に能率が悪いとかペケを出すとかで残業されてはたまったものではありません。それはまるで買ってもいない商品の代金が代引きで送りつけられてくるようなものです。契約関係でいえば、会社がお客さんで労働者は業者という見方もできます。つまり労働者は労働力という商品を売り、会社はそれを金銭で買っているからです。ということはいい商品には金額を払えるが、そうでない商品は買わなくなるか、クレームや値引きの対象になるのが普通です。勿論相手は人間ですから、全て同じようには行きませんが、基本はそういうことだと思います。従ってお客さんとしてお金を払う以上、より良いサービスを求めるのは当然の事です。

 ……またまた私見です。労使の間に労働者の評価をめぐって差が生じることは良くあります。労働者から言えば「おれはこんなにやっているのに」といったところでしょうか。例えばある営業マンがこう言ったとします。「私はちゃんと売上目標を達成しています。回収も遅れてないですし、納品もきちんとしています。クレームも出した事がありません。ちゃんとしているではないですか」しかしよく考えてみてください。それらは当たり前の事です。会社はそれに対して給料を払っており、給料の中に始めから入っている仕事なのです。もしそれ以上の給料(前記のようにサービスにたいする代金と考えれば分りやすい)の値上げを要求するなら、当たり前を超えたサービスを提供できてはじめて要求できるものだと思うのです。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com

前のページにもどる

お問い合わせ