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中小企業も無関心ではいられない、新型インフルエンザ対策■  (H21.9月号) | 西村社会保険労務士事務所|なにわ式賃金研究所

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平成21年1月~12月

中小企業も無関心ではいられない、新型インフルエンザ対策■  (H21.9月号)

中小企業も無関心ではいられない、新型インフルエンザ対策■  (H21.9月号)
~倒産をまぬがれるために~

 新型インフルエンザの猛威が一向に収まる気配がありません。むしろこれから寒くなり、乾燥する秋以降の大流行(パンデミック)が懸念されています。ひとたび蔓延すれば、全国民の25%が感染し、従業員の40%が欠勤すると予想されています。まさに人ごとではありません。ここでは小規模企業ができる範囲のことはどんなことかということに絞って記載しています。

 新型インフルエンザの主な感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」といわれており、空気を通して遠方の人でも感染する「空気感染」は今のところ心配ないとされています。
⇒飛沫感染:くしゃみや咳による唾液などに含まれるウイルスを吸い込むことによる感染。但し空気中では2m以内でしか飛散しない。
⇒接触感染:汚染された手などで鼻や目を触ることによる感染。例えば感染者のウイルスが付着したドアノブやスイッチなどを健康者が触 れ、その手で目をこすったりした場合。ドアノブなどに付着したウイルスは最大24時間程度感染力を持っている。

 ところで会社経営にどんな影響が考えられるのでしょうか。例えば最悪こんなことが考えられます。
◎薬、マスクや消毒液などが品薄になり入手困難になる。
     ↓
◎患者が急増し、満足に医療機関を受診できず、回復が遅れる。
     ↓
◎学校や集会が自粛され、子供のいるパートなどは自分が健康でも出勤できなくなる。
     ↓
◎社内感染者や子の休校による欠勤、感染予備者の待機などで欠勤率が40%に達する。
     ↓
◎労働力不足、原材料の供給ストップ、顧客激減などで売上が停滞する。
     ↓
◎資金不足に陥るが融資窓口は大混雑。
     ↓
◎会社が傾く。

このような危機に陥らないために、日常の会社経営の中で、実施できる感染予防は次の通りです。

●社内でしておくこと、すべきこと
1.マスク、速乾性アルコール消毒剤、ティッシュ、専用ゴミ箱とゴミ袋、使い捨て手袋、石鹸、体温計、医薬品の備蓄をしておく。
  ※マスクは1人8週間分の備蓄が望ましいとされている。
2.不特定多数の人が触れる蛇口、スイッチ、マウス、ドアノブ、エレベータボタン、トイレの流水レバーなどは頻繁に清掃する。
3.保健所(発熱相談センター)など緊急連絡先を調べておく。

●外出からの帰社時、出社時または来訪者に対して
1.入り口に速乾性アルコール消毒剤を常置し、外から来た者は一番先に手を消毒してから入室する。
2.洗面所が社内にある場合は、上記の後、手洗い・うがいを行い、賃貸事務所などで外にある場合は先に手洗い・うがいを行う。

●社内で感染者(疑いのある者)が出た場合
1.2m以上の対人距離を取る。
2.咳エチケットを守る。
  ⇒咳エチケット:咳やくしゃみの際はティッシュで口と鼻を覆い、顔を背ける。ティッシュがない場合は、前腕部で覆う。手のひらで覆ってはいけない。
3.ティッシュ専用のゴミ箱に捨てる(出来れば蓋付き)。
4.マスクを着用させる。
5.感染者の体液の付着が予想される場合は、その周りの机や床、機械をアルコール製剤で消毒する。

●業務に関して
1.不要不急の人ごみへの外出・出張を避ける。
2.不要不急な会議や集会は避ける。
3.食堂等の時差利用。
4.交替勤務とクロストレーニング(別の仕事もできるようにすること)。
5.在宅勤務。
6.体力保持のため、長時間残業はさせない。

●出勤に関して
1.38度以上の発熱または全身倦怠感がある場合は出社をさせない(欠勤扱い)。
2.家族に同様の症状が出た場合も同様とする(休業手当必要か)。
 ※自宅待機には10日程度が必要といわれている。
3.時差出勤を試みる。
4.パンデミック期にはマイカー・自転車通勤を奨励する。

●その他
1.海外旅行をする社員の届出義務(発生国への渡航は禁止することも。損害補填必要か)。
2.従業員への教育・周知。

 また社会機能維持事業者は事業継続が政府から要請されることがあり、得意先がその場合、自社が直接社会機能維持事業者でなくても通常稼動をしなければならないこともあり得ます。
 ⇒社会機能維持事業者:医療従事者・公務員・福祉介護事業者・ライフライン(電気、ガス、水道、通信)関連・物流・金融・生活必需  品製造販売業者など。

 何と言っても事業運営上、直接被害が大きいのは要員不足です。狭い同一空間で仕事をしている中小企業の場合、社内で感染者が出ると特段の配慮をしないと、全従業員に広がり、休業に追い込まれることが考えられます。また民事上の安全配慮義務違反を問われる可能性も否定できません。
 また要員不足は取引先にも言えることで、取引先の業務が停滞すれば、物資の供給や販売も滞る可能性があり、関連業者や金融機関と詰めておく必要があります。万が一、業務停止した場合、免責となるかどうか取引先との約款を確認、協議しておくことも必要でしょう。

 参考までに従業員に配布するリーフレットと入場者への配慮のお願い文を下記に掲示しておきましたので、ご利用ください。
http://www.nishimura-roumu.com/cgi-bin/nishimurashakai/siteup.cgi?category=4&page=5

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com

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