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小規模企業の管理職研修のあり方を考える その3 | 西村社会保険労務士事務所|なにわ式賃金研究所

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平成27年1月~12月

小規模企業の管理職研修のあり方を考える その3

小規模企業の管理職研修のあり方を考える その3(H27.9月号)

経営者の皆様へ質問です。管理職に求められる使命とは何だとお考えですか?
いろいろ考えられますが、私は次の3つが管理職の3大ミッションであり、そのベースに2大要素が必要だと考えています。

(3大ミッション)
1. 経営者の片腕として、経営業務の一端を任される

2. 部下後輩を指導、育成、管理する

3. 自分自身がより高い業績、成果を上げる
(2大要素)
4. 自分自身の人間力を高める

5. 良いいモデルになる

以下、順に解説いたします。


1.経営者の片腕として、経営業務の一端を任される

経営者が最終的に管理職に求める姿は、自分の片腕になってもらうことです。その為には経営業務の一端をも担ってもらわなければなりません。平社員より少し高度なことをやっている、程度のことでは本当はダメなのです。経営に関与してもらうくらいでないといけません。

大手企業ならここまでは求めません。何故なら、経営業務は複数の担当役員がいるからです。営業担当役員、開発担当役員、人事担当役員といった具合に。社長と管理職との距離も自ずと遠くなります。

これに対し、小規模企業は社長と管理職の距離が大手企業より断然近く、むしろ経営者と一体的な立場とされる管理監督者※は、社長と近い位置にいる小規模企業の管理職にこそ、成り立つと考えています。

※労働基準法第41条に定める労働時間、休憩、休日の規制を受けない(つまり残業代も付かない)管理監督者のこと。裁判ではほとんど会社が負ける類型。

2. 部下後輩を指導、育成、管理する

これは解説の必要がないと思いますが、自分の仕事を高めるだけなら、職人さんと変わりません。管理職なら自分以外のことに注力する必要があり、その最たるものが部下の指導教育なのです。

3. 自分自身がより高い業績、成果を上げる

自分以外のことが大切とは言っても、今の管理職はマネジメントだけをやっていれば良いほど、会社に人材の余裕がありません。管理職自身もプレイングマネジャーとして、自分の仕事でも結果を出さなければならないのです。

4. 自分自身の人間力を高める

上記の3大ミッションを達成するベースに必要な要素の一つが管理職の人間力です。人間力というと漠然としますので、あえてひと言でいえば、「あの人 の言うことなら仕方ない」と回りに思わせることができるかどうかです。時には会社の方針や考えと、社員との間に溝が生まれることがあります。そういったと きに、「あの人がそこまで言うなら仕方ない」と思わすことができるかが重要で、その為には自分自身を磨き続け、敬われる存在であることが必要です。

5.良いいモデルになる

さらに3大ミッションを達成するために必要な要素が、部下の良いモデルになるということです。これもひと言でいえば「あの人みたいになりたい!」といった管理職モデルです。
これは若い有望な人材が定着するかどうかにも関わってきます。つまり上昇志向のある人材がその会社で自分の10年先とか、50歳になった姿を想像したと き、良いモデルがいないと、その組織内での上昇に懐疑的となり、将来を悲観してしまうのです。「あの人みたいになりたい、頑張ればあの人みたいになれるか もしれない」とのモチベーションは非常に大切で、今いる管理職に自分の姿をダブらせたとき、「あの人みたいに成れる」という良いイメージが描けないと、そ の会社で上昇することは諦めてしまうでしょう。

これは全ての問題解決の基本的な考え方である、「あるべき姿論」にもなります。つまり管理職としてあるべき姿と現状とのギャップを明らかにできないと、問題解決もできないことになります。
[あるべき姿]
|   ギャップ
|→→→→→→→→→〔問  題]→→→→〔原  因]→→→→〔対  策]

〔現   状]

まず、「あるべき姿」が理想にあって、それに対する「現状」とのギャップが「問題」となります。この問題の「原因」を探り、「対策」を打つというものです。

こうして管理職のあるべき姿をイメージした後で、現状との差を埋めるために、強制して追い込んで行く仕組みを作って行くのです。以下次号。
(文責 特定社会保険労務士 西村 聡)

 

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