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求人広告をもう一工夫して、当たり前の労務管理を募集に使おう H29.4月号 | 西村社会保険労務士事務所|なにわ式賃金研究所

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平成29年1月~

求人広告をもう一工夫して、当たり前の労務管理を募集に使おう H29.4月号

求人しても、応募がなく人が採れない企業へ~(H29.4月号)

~求人しても、応募がなく人が採れない企業へ~
●求人広告をもう一工夫して、当たり前の労務管理を募集に使おう!(H29.4月号)


中小企業の求人募集は中途採用が主流です。中途採用ということは、応募者の多くは過去に数社の会社勤務を経験していることになります。そしてその転職動機には前職の労働条件や労務管理に不満があって転職する層が少なからずいるのです。
そして世間では、意外?にも、当たり前の労務管理が行われていない実態が多くあり、労働者はそういった現実を経験しています。例えば…、

○限度を超えて長時間労働になっている・・・・・。
○残業代が出ない・・・・・。
○正社員にすら健康診断を行っていない、ましてやパートなど・・・・・。
○労働条件は社長の意のままで、勝手に変更されることも。契約を交わすという発想がない・・・・。
○そもそも有給休暇など、うちの会社にはないと言われた・・・・・・。
○社会保険は認められた者だけしか入れない・・・・・・。

まだまだありますが、残念ながらこれが多くの中小企業の実態なのです。実は転職労働者は、このような当たり前のはずのことが、中小企業ではきちんと行われていないことをある程度理解しており、ほとんどが妥協しながら良心的に我慢している現実があるのです。ということは、特別魅力的で有利な労働条件を提示できなくとも、当たり前の労務管理が相対的にまだまだ武器となり得るのです。
むしろ中小企業で特別有利な労働条件を提示できることの方が少ないでしょう。ですから、当たり前の労務管理ができている会社は、そのことをアピールするのです。「ここは労務管理をちゃんとしている会社」ということがアピールできれば、それだけで相対的に有利になります。この当たり前の労務管理は、自社では中々気づきにくいので、外部からチェックしてもらうのが良いでしょう。

求職者は過去の自分が勤めた会社と比べて、次の会社はどうか、という視点を常に持っていることに留意しなければなりません。


そこで今回は、その当たり前の労務管理を具体的にどのように表現したらいいかをご提案したいと思います。

■労働時間に関すること

1.多様なシフトが可能か
(記載例)(1)09:00~18:00(8時間コース) (2)09:30~18:00(7.5時間コース)(3)09:30~17:30(7時間コース)
      ※お好きなシフトをお選びください。

2.残業はどれくらいあるか
(記載例1) 残業はありません。定時で帰社できます。
(記載例2) 平均残業時間1ヵ月30時間(36協定内であり、長時間残業はありません)

3.休憩時間は休めるか
(記載例) 休憩時間12時から13時 ※休憩時間はきちんと取ることができます。

4.早出があるのか
(記載例)  9時~18時  ※9時前にお入りいただければ結構です。早出はありません。


■休日休暇に関すること

1.休日出勤はあるか  
(記載例) 会社休日に出勤をお願いすることはありません。

2.年間休日は何日か(120日以上ならベスト)
(記載例) 完全週休2日制の年間休日125日

3.有給休暇は取得できるか
(記載例1) 有給休暇取得すること可
(記載例2) 有給休暇取得率50%超。パートも取得可。


■賃金に関すること

1.残業代はきちんと支払われるか
(記載例) 18時を過ぎた場合は、きちんと残業代お支払いします。


■社会保険に関すること

1.入社初日(試用期間中)から入れるか
(記載例) 社会保険は入社初日からご加入頂けます。


■その他

1.就業規則は開示されるか
(記載例) 入社時にきちんと就業規則を開示します。

2.労働条件は文書で交付されるか
(記載例) 労働条件は、きちんと文書で交わします。

3.健康診断はしているのか
(記載例) 健康診断は毎年7月に実施。全員が受診できます。

4.勉強・学習の機会
(記載例1) ●●勉強会開催(参加任意)
(記載例2) ●●研修、××講習などでキャリアアップ可

5.分煙禁煙
(記載例) 事務所内は全面禁煙です。

6.服装(特に女性)
(記載例1) ジーパン、Tシャツ以外なら服装自由。
(記載例2) 制服貸与しますので、毎日服装で悩みません。


■できれば表に出したい数字に関すること

1.勤続年数(10年以上なら良し)
2.男女の割合
3.平均残業時間(36協定以内の時間なら可)
4.有給取得率(平均が45%くらいなので、それ以上であれば)
5.年収平均(ボーナスや平均残業代を加算して 350万円以上あれば)
6.昇給額・率(平均1.5% 4000円位なので、これ以上であれば)


■キャッチフレーズ

(記載例)
私どもは小さな会社ですが、自社の労務管理は、きちんと行っております。
大したことはできませんが、愚直なまでに「ちゃんとすること」を心がけています。
年間105日は休めて、休憩時間もしっかり取り、残業は一切ありません。仮に残業があってもきちんと割増賃金は支払いますし、有給も取れます。
就業規則も開示、労働条件は文書で交わします。研修や勉強会もよく行っていますし、社員の健康にも配慮します。
とにかく真面目で誠実な社風の会社だと思っております。

長らく私はこういった仮説を主張してきましたが、たまたまこの2月に自社で募集を出すことがあり、こいった趣旨の広告を作成してネット求人媒体に載せたところ、1週目に39名、2週目に36名の応募がありました。職種は一般事務で比較的集まりやすい職種でしたが、給与は僅か18万円でした。僅か5名の平野区の個人事業所です。
志望動機を尋ねると、「ちゃんとした」誠実な会社だと感じて応募したという趣旨の動機が多かったのです。

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