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有給休暇 5日強制付与の新解釈が出ました Q&A方式でご紹介します(2019.2月号) | 西村社会保険労務士事務所|なにわ式賃金研究所

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2019年1月~12月

有給休暇 5日強制付与の新解釈が出ました Q&A方式でご紹介します(2019.2月号)

有給休暇 5日強制付与の新解釈が出ました Q&A方式でご紹介します(2019.2月号)

有給休暇 5日強制付与の新解釈が出ました Q&A方式でご紹介します(2019.2月号)

 

Q1.4月1日になれば、10日以上の有給休暇を持っている従業員が全員対象となるのですか?

A1.4月1日から一斉にスタートするのではなく、4月以降に到来する基準日から1年以内に5日を取得させる必要があります。例えば2月1日に入社した従業員の場合、基準日は8月1日となりますので、この従業員は8月から1年間の間に5日を取得させることとなります。


Q2.今回の改正で、よく基準日という言葉を耳にします。これは何ですか?

A2.ここでいう基準日とは原則として、入社日から6か月経過後の日のことです。4月1日入社であれば10月1日が基準日となり、この日に有給休暇が発生し、以後この日の到来ごとに付与することになります。今回の改正で年間5日の有給取得とは、この基準日から次の基準日(つまり1年間)の間で、5日を取得している必要があるということです。


Q3.入社日ごとにカウントせず、例えば4月1日で付与日を統一しているような場合は、基準日の考え方はどうなりますか?

A3.10日の有給休暇が発生する日は法定通り6か月経過後とし、その後4月1日で統一しているような場合ですと、基本的には4月1日が基準日となります。但し新入社員の場合のみ、最初は10月1日が基準日となり、4月1日に再度基準日が到来することとなります。


Q4.短時間パートにも5日を付与する義務がありますか?

A4.週30時間未満、かつ週4日以下のパートでも比例付与日数表により有給休暇があります。そのうち、10日以上の有給休暇が発生する一部の短時間パートには、5日付与の義務があります。具体的には、
週4日のパートの場合  3年6か月以上の方
週3日のパートの場合  5年6か月以上の方 のことです。これ以外の短時間パートに は5日付与の義務はありません。


Q5.比例付与の短時間パートの場合、前年繰越日数を加算して10日以上あれば、今回の5日付与義務の対象となるのでしょうか?

A5.繰越日数分は加算しません。本年度に10日発生したパートのみが対象となります。


Q6.会社が独自に作っている有給の特別休暇(慶弔休暇、誕生日休暇など)は、有給5日の中にカウントしていいですか?

A6.カウントすることはできません。従って有給休暇が5日に満たない場合は、特別休暇より有給休暇を優先して取得させる規定を設けることも対策の一つと考えます。


Q7.従業員自ら取得する場合でも、会社は別に5日の有給を付与する必要があるのですか?

A7.労働者からの請求や、計画的付与により取得した日数は5日から控除することができます。会社が時季指定しなければならないのは、5日に達していない従業員です。ですから既に5日の取得をしている従業員に対しては、時季指定することはできません。


Q8.有給休暇には当年度発生分と、前年繰越分があると聞きました。今回の5日というのはどちらから消化するのでしょうか?

A8.とにかく基準日から5日の消化がなされていれば、前年分や当年分を問わず、どちらでも良いというのが行政解釈となっています。但し、企業ごとの独自ルール(例えば当年分を先に消化してから繰り越し分を使用するなど)がある場合は、それに従うこととなります。


Q9.入社日ごとに有給休暇を管理している会社の場合、基準日がバラバラで管理が難しいのですが、統一基準日にして管理するのも抵抗があります。何か良い方法はないものでしょうか?

A9.厚労省では、以下のようなモデルを提示しています。
   例  4月10日入社    本来の基準日10月10日  → 統一基準日10月1日
      4月20日入社    本来の基準日10月20日  → 統一基準日10月1日
      5月15日入社    本来の基準日11月15日  → 統一基準日11月1日
つまり、バラバラの日に入社しても、同一月に入社した基準日は、6か月後の月初(1日)に統一するというものです。この考え方に立てば、月初に限らず、さらに基準日を前倒しすることは可能と思われます。例えば8月のお盆休みに有給をくっつけたいと考えた場合、9月以降に基準日が到来する従業員は、その前の8月に付与した有給が5日強制付与分にカウントできないこととなりますが、基準日を8月1日とすれば、お盆に付与した有給もカウントすることが可能と考えられるからです。


Q10.会社が時季指定したにもかかわらず、従業員が拒否して出勤した場合、法違反になりますか?

A10.法違反となります。但しいきなりペナルティが課されるのは考え難く、まずは行政指導が行われます。従業員にもきちんと理解してもらい、希望も考慮しながら付与して行くことが望まれます。


Q11.会社が時季指定した日より前に、従業員が5日を消化した場合は、その後の時季指定日に与えなくともよいでしょうか?

A11.すでに5日を取得しておれば、法違反にはなりません。こういったケースに備えて、5日取得後は、会社の時季指定した有給休暇は無効となる規定をいれておくべきかと思われます。


Q12.罰則はあるのですか?

A12.違反した場合は、30万円以下の罰金に処される可能性があります。罰則は企業ごとではなく、1人1罪として扱われます。但し通常は是正勧告による行政指導が行われます。

Q13.今回の法改正を就業規則に盛り込む必要がありますか?

A13.休暇に関する事項は絶対的記載事項であり、時季指定の対象となる従業員やその方法等について、必ず記載しなければなりません。

Q14.現在育児休業で休んでいる従業員が復帰した場合にも、5日付与の義務はありますか?

A14.結論的には除外規定がないので、育児休業など他の休暇制度から復帰した従業員にも、基準年度内に5日を消化させる必要があります。

 

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