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いよいよ65歳定年制へ 高齢者等雇用安定法が改正されます。~H16.10月号より | 社会保険労務士法人ラポール|なにわ式賃金研究所

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いよいよ65歳定年制へ 高齢者等雇用安定法が改正されます。~H16.10月号より

いよいよ65歳定年制へ!
●高齢者等雇用安定法が改正されます。
~いよいよ65歳まで雇用する時代へ~

先の通常国会で世間を騒がせた「年金制度改革関連法案」と併せて「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の一部を改正する法律(以下改正高年齢法という)」が可決成立し、6月11日に公布されました。ご存知のように男性では昭和16年4月2日以降生まれの方(女性は5年遅れ)で厚生年金の定額部分が2年ごとに段階的に65歳まで引き上げられることとなっており、現行法では60歳に義務づけられている定年をこの年金満額支給年齢に合わせて引き上げることが決められました。いくつかの改正点があるのですが、企業にとって一番関心のある骨子は以下の通りとなっております。

概要
少子高齢化の急速な進展等を踏まえ、少なくとも年金支給開始年齢※までは働き続けることができるようにするため、定年の引き上げ、継続雇用制度の導入等による65歳までの雇用機会の確保、高年齢者等の再就職援助の強化等所要の措置を講ずる。
※年金支給開始年齢:60歳前半の年金は定額部分と報酬比例部分に分かれており、当面の間は報酬比例 部分は60歳から支給されて、定額部分だけが段階的に引き上げらることになっている。

1)定年の引き上げ、継続雇用制度の導入等による高年齢者の安定した雇用の確保
①定年(65歳未満のものに限る)の定めをしている事業主について、65歳までの定年の引き上げ、継続雇用制度の導入または定年の定めの廃止のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じなければならないこととする。ただし継続雇用制度の対象となる高年齢者に関する基準を労使協定により定めたときは、希望者全員を対象としない制度も可能とする。なお、施行より政令で定める日までの間(当面中小企業は5年間)は、労使協定ではなく就業規則等に当該基準を定めることを可能とする。
②高年齢者雇用確保措置にかかる年齢(65歳)については、平成25年度までに段階的に引き上げる。
平成18年4月~平成19年3月:62歳  平成19年4月~平成22年3月:63歳
平成22年4月~平成25年3月:64歳  平成25年4月以降:65歳    以下略

上記記載部分の施行日は平成18年4月1日とされており、現段階ではまだ細かい政省令や通達が出ていないため、企業で独自に設定できる継続雇用対象者のガイドラインは出ていませんし、雇用保険の高年齢雇用継続基本給付金や助成金の継続雇用定着促進助成金がどうなるのかなど、まだ分からないことが多いのですが、企業にとっては必ず対応を迫られる重大な問題であることは事実のようです。また詳細が分かり次第、お伝えして参りたい思います。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com

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