平成18年1月~12月
すこしでも実りのある会議にする簡単な5つの方法 (H18.10月号)
●すこしでも実りのある会議にする簡単な5つの方法 (H18.10月号)
会議がおざなりになっているとよく聞きます。仕方なく開催されていて、あまり議論も深まらず、時間ばかり気にしているような会議が年中行事のように繰り返され、従業員の顔からは「面倒くさい、早く帰りたい」という不満がありあり。やってもやらなくても意味がないのに、辞める勇気もなくて漫然と繰り返している。そのような状況を想像するのです。
そこで、もう少し会議が活性化する方策はないものでしょうか。私の経験から、会議には次の5つのコツがあると思っています。これを実践するだけでも随分変わるものです。
1.議題をあらかじめ告知する
よく会議に出席してからいきなり分厚い資料、難しいテーマを与えられることがありますが、その場ですぐそのことに意見を出せと言われても、なかなかそんなことはできません。すぐに頭の回転する人もいれば、じっくり考えてからでないと意見が出せない人もいます。せめて、前日までに、次回の会議のテーマを告知しておきたいものです。
2.時間を区切る
会議は必ず、終了時刻を決めて、その時間が来たら終わるようにしましょう。よく終了時刻の明記されていない会議や、まとまるまで終了しない会議もあります。人間の集中力はそんなに高いものではありません。終わりが見えないものほどしんどいものはありません。必ず、○時までに終了することを宣言して、それまでに結論を出しましょう。
3.名指しして当てる
意見を聴取するために、よく「こちらから順番に」とか言って、順々に発言させていくことがありますが、それよりも議長が直接名指しして当てましょう。そして今度はその対面にいる人を名指しして、当てましょう。そうしてタスキ掛けを意識してどんどん指名して当てていきましょう。
4.批判をしない
出てきた意見に対して即、反対したり、批判するようなことは辞めましょう。また興味ある意見に対しては、さらに突っ込んで聞きましょう。もし批判をするなら、必ず対案を出す癖をつけましょう。
5. 議事録を付ける
会議をした記録をちゃんと残しておきましょう。誰がどんな発言をしたのか、何が決まったのかを簡潔に記載しておくのです。そしてそれを参加者全員に配布し、後から見て分かるようにしましょう。
ただこれらのことをやっても、会議は議長の力量で、9割方決定してしまうのが事実です。言い換えれば、会議が上手く行くかどうかは議長次第です。中小企業では社長がやるほかないのでしょうが、社長に必ずしも議長の才があるかどうかは分かりません。他に適任者がいるなら任せるべきです。もし議事運営に稚拙な議長なら、やらないほうがましです。会議を活性化させたいなら、社長自らがテレビの司会者や外部の座談会などで研究して、議事運営技術を磨きましょう。
文責 特定社会保険労務士 西村 聡
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