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目的(ミッション)を社員に伝えよう (H25.1月号) | 社会保険労務士法人ラポール|なにわ式賃金研究所

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平成25年1月~12月

目的(ミッション)を社員に伝えよう (H25.1月号)

目的(ミッション)を社員に伝えよう (H25.1月号)
~それは何のためですか?~

明けましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて新年にあたり、経営者の方々も色々と年間目標を立てられていることかと思います。そんな中、労務管理に関して、今年は何か目標はありますか。もし特に思い当たることが未だなければ、今年は目的(ミッション)を社員に繰り返し伝える年にしてみては如何でしょうか。

人間のモチベーションの喚起には様々な仕掛けがあるとされていますが、その中で如何に目的やミッションがはっきりしているか、というものがあります。

次の事例を考えてみてください。

(例1)

A、B、C3名の従業員が城壁の石垣を組むという作業をしています。しかしその仕事ぶりには明らかに違いがありました。

Aさんに尋ねます。「あなたは今何をしていますか?」
するとAさんはこう答えます。「はい、石垣を組んでいます」。

次にBさんに尋ねます。「あなたは今何をしていますか?」
するとBさんはこう答えます。「はい、お城を作っています」。

さらにCさんに尋ねます。「あなたは今何をしていますか?」
するとCさんはこう答えます。「はい、難攻不落の要塞を作っています」。

この中で、一番やりがいをもっていい仕事をするのは誰でしょうか?

(例2)

「バケツに水を汲んできて」と指示した場合と、「飲み水として蓄えておく必要があるから水を汲んできて」と頼んだ場合で比較するとどうなるでしょうか?

前者は何のために水を汲むのか理解していないため、ただただバケツに水を入れて持ってくる行為を行うだけでしょう。非常に退屈な作業です。

しかし後者の場合はどうでしょうか。飲み水として蓄えるという重要なミッションを理解していると、汚いバケツで汲みに行くことはしないでしょう。また組んできた後も、ゴミが入らないように蓋をしてくるかもしれません。単なる作業ではなく、考えて工夫をする仕事になることでしょう。

ここで重要なことは、「何のために」ということです。つまり「目的」です。これがはっきりしていないと、いい働きには繋がらないと思うのです。「分かってくれるだろう」「意図を汲んでくれるだろう」というのはこちら側の勝手な都合の良い思い込みなのです。

「目的」とは辞書にこうあります。「到達したい状態として意図され、行動を方向づけるもの」。

繰り返し、繰り返し、何のためなのか?「目的」を伝え、望むべき方向へ行動を定着させましょう。

文責 特定社会保険労務士 西村 聡
もっと見る :http://www.nishimura-roumu.com

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