メニュー

こども職場参観日を作って、仕事で輝いているお父さん、お母さんをみてもらおう! | 社会保険労務士法人ラポール|なにわ式賃金研究所

インフォメーション(過去のメルマガ)

平成26年1月~12月

こども職場参観日を作って、仕事で輝いているお父さん、お母さんをみてもらおう!

こども職場参観日を作って、仕事で輝いているお父さん、お母さんをみてもらおう!
~「誇り」をもってもらうために~  (H26.11月号)

従業員のモチベーションの維持、向上に腐心する経営者の方は非常に多いと思います。かつてこのメルマガ上でも何度も取り上げてきたテーマです。従業 員が仕事に生きがい、やりがいを感じる動機はそれぞれあると思いますが、おおよそ多くの人は、「達成すること」「承認されること」「仕事自体のおもしろ さ」「責任」「昇進」「笑顔」「感謝」が重要な動機付け要因なっていることは心理学上も、実務上も理解きるところだと思います。

そんな色々な要因の中で、今回重要視したいのが、「誇り」です。「誇り」を辞書で引くと「自らそれを名誉とする感情」という意味が出てきますが、こ こでは「傷つけられたくない心の奥深くにある大切な思い」と定義したいと思います。「誇り」があれば、自分自身を規律しすることができます。それは「誇 り」を傷つけること、裏切ることに罪悪感や抵抗感を覚えるからだと思います。人が凛として生きてゆくためにとっても必要な要素だと思うのです。ところであ なたの会社の従業員は、会社や仕事に「誇り」を持っているでしょうか?

仕事そのものから「誇り」を感じやすい職種は何と言っても対人接触がある仕事です。営業とか、看護とか、教育とか、販売とか・・・・・。勿論、ストレスも多いのですが、これらの仕事は、目の前にいる人々から直接、笑顔、承認、感謝のリアクションが返ってくるからです。
しかし工場内作業や内勤事務など、対人接触の少ない職種では、中々そうは行きません。リアクションが直ぐに返って来ないため、「誇り」も実感しにくいものと思われます。

そこで今回ご提案したいのが、「こども職場参観日」の導入です。親が学校へ子供の「授業参観」へ行くことは当たり前にありますが、子供が親の職場を 見学する「職場参観」があってもいいのではないでしょうか?こどもが出来て人生の価値観が変わる人は多いはずです。またこどもに人生の生きがいを感じる人 も多いはずです。そしてそんなこども達に、尊敬される立派な親になりたいと願う人も多いと思うのです。

しかし・・・・・・・、

こどもが知っているのは家庭でのお父さん、お母さんだけ。厳しいけれど、だらしないお父さん、やさしいけれど、口うるさいお母さんしか知りません。 額に汗して、油まみれになって、今まで見たこともない真剣な表情で、黙々と仕事をする、そんな親の姿を、是非、見てもらうべきだと思うのです。きっとこど もなりに感じることがあるでしょう。仕事の種類は何であれ、その仕事に対して一所懸命に向き合っている姿は、新鮮で、かっこよく、輝いて見えるはずです。

一方、親の方もそんなこどもの「誇り」を傷つけたり裏切ったりすることはできませんからその姿勢を継続する動機付けにもなり、また家庭では見せない、仕事に真剣に向き合っている姿を見せることができて、自らに「誇り」と自信を持って行けるのではないでしょうか?

具体的にはこのようにします。

(1)まず、「こども職場参観日」を実施する案内文を配布し、朝礼等の全体会議の場で社長から趣旨説明をします。
(2)あくまでも任意で強制でないこと、希望者のみに限定することとします。また、何らかの事情でこどもが居ない従業員や独身者もいることから、彼らへの配慮も忘れてはいけません。
(3)申込者と個別に面談し、こどもが職場に来れる日時を調整します。勿論、配偶者との同伴も可能とします。
(4)参観日当日は、社長が自ら出迎え、面談室で簡単な談笑の後、社長自身が職場や設備を案内し、親の仕事の内容を説明します。特にその従業員が担っている役割をこどもにきちんと説明します。
(5)説明が一通り終わったら面談室に戻り、親もそこへ加わり、軽食程度のもてなしをします。社長は必ず、こどもの前で当該親である従業員に感謝している姿を見せます。
(6)最後にタクシーを準備しておき、お土産を渡して帰ってもらいます。時間的には2時間もかからないでしょう。

おおよそこんなイメージで如何でしょうか?

追記

こどもが小学生などでまだ一人で職場に来れない等の事情により、配偶者も同伴される場合は・・・・・・・。奥さんも会社のファンにするチャンス!!
奥さんといえども、会社とは給与明細でしか繋がっていません。

昔のたたき上げ社長は、中小企業家らしく家族主義的経営をし、従業員の家族にもよく配慮していたものです。ところが最近の傾向として、そういった古 き良き家族主義的経営が希薄になっているように感じられます。奥さんの理解とバックアップなくして、旦那さんの頑張りは期待できません。奥さんとも接点を 持てるチャンスです。

そこで更なる提案です。会社と奥さんの接点を給与明細だけの関係から、もっと発展させましょう。

(1)時折、給与明細に、感謝の言葉を印刷しておく。「いつも夜遅くまでありがとうございます」「ご主人の献身的な仕事ぶりには感謝しております」とか
(2)勤続3年ごとに勤続表彰をし、奥さんを会社に招待して、全社員の前で奥さんの内助の功をねぎらい、奥さんに金一封と花束を渡す。
(3)社員旅行を復活して、家族も招待する。
(4)忘年会に奥さんも招待して、壇上に上がってもらい、奥さん一人ひとりにと両手で握手して頭を下げ、旦那の頑張りをひと言伝え、奥さんに感謝する。
(5)奥さんや子供の誕生日、子供の入学、出産、結婚記念日などのイベント日に感謝の手紙と粗品を進呈する、等々…。

(文責 特定社会保険労務士 西村 聡)

前のページにもどる

お問い合わせ